日本人にとってもっとも身近な装飾品として愛されている「あこや真珠」。 日本の四季による海水温変化が生み出す繊細で美しい輝きは、様々な真珠の中でも最も美しいと評価されています。主な産地は愛媛県、長崎県、三重県。
サイズは３ミリから約１０ミリまでのものが一般的です。他の真珠に比べ、 球形のものが多く真珠層の透明度が高いのが特徴です。稚貝の育成から一粒の真珠が出来上がるまで約５年を要し、一度真珠を採取したあこや貝は再度真珠を養殖することはできません。
真珠の色はピンク系、ホワイト系、イエロー系、ブルー系に大別され、出現率はピンク系を１とするとホワイト系は３～５倍、イエロー系は１０倍です。またブルー系の出現率は他の色に比べ少なく、ナチュラルブルーとして希少性が高くなります。 あこや貝は核を入れた後、養殖期間中に自然災害や感染症などの原因で約半数が死んでしまいます。宝石としての価値がある真珠は養殖量全体の約３０％、高品質とされる一級品はわずか約８％です。きめ細やかな輝きをもつ世界一美しい真珠は、日本特有の自然と生産者の弛まぬ努力の結晶から生まれています。